Geminiに相談した内容は、どう扱われるのでしょうか。「家族のことや、お金のことを入力しても大丈夫なのか」「AIの学習に使われないようにする設定はあるのか」と、不安に感じる方は多いと思います。

この記事では、Geminiとの会話を、学習や改善に使わせないための設定(「Geminiアプリ アクティビティ」のオフ)の手順を、Googleの公式ヘルプ(2026年10月2日時点)をもとに紹介します。オフにしても残るもの、履歴の削除や自動削除の設定、入力しないほうがよい情報も、あわせて整理します。なお、この記事は私の体験談ではなく、公式情報と一般的な解説に基づく紹介です。画面の表示や仕様は変わることがあるため、実際の画面と違うときは、公式ヘルプの案内を優先してください。

「学習させない」とは、どういうことか

「学習させない」という言葉は、人によって意味の受け取り方が違います。Geminiの場合、公式ヘルプで案内されているのは、「Geminiアプリ アクティビティ」という、会話の記録の保存を、オンにするかオフにするか、という設定です。

アクティビティがオンの場合、やり取りの内容が、アカウントに記録されます。Googleの説明や、一般の解説記事では、サービスの提供や改善のために、記録が使われることがあるとされています。一方、オフにすると、それ以降の会話は、原則として保存されず、改善などにも使われにくくなります。

ここで大切なのは、「完全に何も残らない」わけではない点です。公式ヘルプには、オフにした場合でも、会話は最長72時間、アカウントに保存されると書かれています。これは、サービスの提供と、フィードバックの処理のためとされています。(参考:Gemini アプリのアクティビティを管理、削除する(Google公式ヘルプ))

設定を変える前に、知っておきたい4つのこと

設定を変える前に、次の4つを確認しておきましょう。

  1. オフにしても、最長72時間は保存される。 公式ヘルプに明記されています。
  2. オフにすると、履歴が残らない。 あとから会話を見返したり、続きを頼んだりすることが、できなくなる場合があります。
  3. 仕事・学校のアカウントは、管理者の設定が優先される場合がある。 個人のアカウントとは、扱いが異なることがあります。
  4. 設定は、アカウントごと。 複数のアカウントを使い分けている場合は、それぞれで確認が必要です。

パソコンでの設定手順

公式ヘルプでは、ウェブ版のGeminiで、次の手順が案内されています。

  1. gemini.google.comを開き、ログインする
  2. 画面の「設定とヘルプ」を選ぶ
  3. 「アクティビティ」を選ぶ
  4. 画面の上部にある「オン」をクリックする
  5. 「オフにする」、または「オフにしてアクティビティを削除」を選ぶ

「オフにする」は、これから先の会話を保存しない設定です。すでに保存されている過去の記録も消したい場合は、「オフにしてアクティビティを削除」を選びます。

スマホでの設定

スマホのアプリでも、同じ設定ができます。解説記事では、アプリの画面右上などにある、プロフィールのアイコンを押して、メニューから「Geminiアプリ アクティビティ」に進み、保存をオフにする手順が紹介されています。画面の名称や位置は、機種やアプリのバージョンで変わることがあります。見つからない場合は、パソコンのウェブ版から設定すれば、同じGoogleアカウントの設定として反映されます。

設定したあとは、念のため、もう一度アクティビティの画面を開いて、「オフ」になっているかを確認しましょう。

設定の確認ページ(My Activity)

公式ヘルプでは、Geminiアプリのアクティビティは、「myactivity.google.com/product/gemini」でも、確認と削除ができると案内されています。このページでは、自分のアカウントに保存されている、Geminiのやり取りの一覧を見られます。設定の確認や、不要な記録の削除に、利用できます。

履歴を削除する方法

過去のやり取りを消したい場合は、次の手順で削除できます。

  1. gemini.google.comで、「設定とヘルプ」から「アクティビティ」を開く
  2. 削除する範囲を選ぶ
  3. 内容を確認して、削除を実行する

公式ヘルプでは、削除する範囲として、次の選択肢が案内されています。

  • すべてのGeminiアプリ アクティビティ
  • 1時間以内
  • 過去1日間
  • 指定の期間
  • 特定の日付
  • 個別のアクティビティ

手動での削除は、「いつでもできる」と説明されています。

自動で削除される期間を設定する

アクティビティをオンのままにしておく場合でも、一定の期間が過ぎたら、自動で削除する設定にできます。公式ヘルプでは、次の選択肢が案内されています。

自動削除の期間備考
3か月短い期間で削除したい場合
18か月初期設定
36か月長く残しておきたい場合
自動削除なし手動で削除するまで残る

「履歴は残しておきたいけれど、古いものは自動で消えてほしい」という方は、3か月などの短い期間にしておくと安心です。

オフにしたあとの変化

アクティビティをオフにすると、次のような変化があります。

  • 新しい会話は、保存されない。 以前の会話を、あとから見返すことができません。
  • 改善などに使われにくくなる。 解説記事では、新しい会話の内容は、AIの改善に使われないとされています。
  • 最長72時間は、アカウントに保存される。 公式ヘルプに書かれています。

履歴を見返せない点が不便に感じる場合は、「オフにする」のではなく、「自動削除の期間を短くする」という方法もあります。使い方に合わせて、選びましょう。

解説記事で紹介されている、人によるレビューについて

複数の解説記事では、アクティビティがオンの場合、サービスの改善のために、人によるレビューの対象になることがあり、レビューされた会話は、アカウントから切り離された状態で、最長3年保持される、と紹介されています。また、履歴からあとで削除しても、レビュー済みの内容は消えない、とも説明されています。

この点は、公式のプライバシーハブ(Gemini アプリのプライバシー ハブ)で、最新の記載を確認することをおすすめします。いずれにしても、大切な情報は、そもそも入力しないのが、いちばん確実な対策です。

入力しないほうがよい情報

設定をオフにしても、72時間は保存される可能性があるため、次のような情報は、Geminiに入力しないのが基本です。

  • 住所、電話番号、メールアドレス
  • 口座番号、クレジットカードの番号、暗証番号
  • マイナンバー、パスポートの番号
  • 病気やお金の、詳しい個人的な事情(氏名と結びつくもの)
  • 他の人の個人情報(家族、友人、勤め先の人など)
  • 会社の機密情報や、取引先の情報

相談したい場合は、「60歳の男性」「親の介護で」のように、個人が特定されない形に言い換えて入力すると、安全です。

場面別の考え方

使う場面に合わせて、設定を考えてみましょう。

場面考え方の例
旅行の計画や、レシピの相談個人が特定されにくいため、設定はそのままでも大きな問題になりにくい
家族のことや、健康の相談個人が特定される情報は、入力しない。気になる場合は、アクティビティをオフにする
仕事の資料の相談会社の方針に従う。機密情報は入力しない
子どもが使う年齢や、アカウントの種類で、使える機能が異なる。家族で設定を確認する

個人が特定されない言い換えの例

相談したい内容に、個人の情報が含まれる場合は、情報を伏せて、言い換えて入力する方法があります。言い換えの例を紹介します。そのままコピーして、内容を書き換えて使えます。

そのまま書くと不安な内容言い換えの例
「〇〇市の△△町に住む、田中花子(実名)の相続について」「親の相続について、一般的な手続きの流れを教えてください」
「母(実名)が〇〇病院で、△△の診断を受けました」「高齢の親が、持病の診断を受けました。家族としてできることを教えてください」
「〇〇銀行の口座(番号)から、振り込みたい」「銀行の振り込みの、一般的な注意点を教えてください」
「勤務先の〇〇社の、取引先との契約書の内容」「契約書を確認するときの、一般的なチェックポイントを教えてください」

実名、地名、病院名、金融機関名、会社名を外すだけでも、個人が特定される可能性を下げられます。「一般的には、どうなりますか」と聞く形にすると、答えも、制度や手順の説明として使いやすくなります。

設定に迷ったときの、3つの選び方

設定の選び方は、使い方で変わります。次の3つの考え方から、近いものを選んでみてください。

  1. 履歴を見返したい、使いやすさを重視する: アクティビティはオンのまま、自動削除の期間を、3か月などの短い期間にする。
  2. 大切な話を、相談することがある: アクティビティをオフにする。履歴が残らない不便さと引き換えに、保存を減らせる。
  3. 仕事や学校のアカウントで使う: 管理者の方針に従う。個人のアカウントで、仕事の情報を扱わない。

どれを選んでも、住所や口座番号などを入力しないという基本は、変わりません。設定は、あとからいつでも変えられます。

設定の確認チェックリスト

設定が終わったら、次の項目を確認してみましょう。

  1. アクティビティの画面で、「オフ」になっているか
  2. 自動削除の期間は、希望の長さになっているか
  3. 過去の記録を消す場合は、削除の範囲を選んで実行したか
  4. 複数のGoogleアカウントを使っている場合、それぞれで確認したか
  5. 家族が使うアカウントも、確認したか

用語のやさしい解説

  • Geminiアプリ アクティビティ:Geminiとのやり取りの記録のことです。設定で、保存のオン・オフを選べます。
  • オプトアウト:自分のデータを、AIの学習などに使わせないように設定することです。
  • 自動削除:決めた期間が過ぎたら、記録が自動で消える設定です。
  • My Activity:Googleのサービスの利用記録を、確認・削除できるページです。
  • プライバシーハブ:Googleが、データの扱いについて説明している、公式のページです。

よくある質問

アクティビティをオフにすれば、完全に学習に使われませんか。

公式ヘルプには、オフにした場合も、会話は最長72時間、アカウントに保存されると書かれています。オフにすると、それ以降の会話は、原則として保存されず、改善にも使われにくくなると説明されていますが、詳しい扱いは、公式のプライバシーハブで確認してください。

オフにすると、Geminiは使えなくなりますか。

いいえ。オフにしても、Geminiは、これまでどおり使えます。ただし、会話の履歴が残らなくなります。

過去の会話を、まとめて消せますか。

はい。「アクティビティ」の画面から、「すべてのGeminiアプリ アクティビティ」を選んで削除できます。「オフにしてアクティビティを削除」を選ぶ方法もあります。

仕事や学校のアカウントでも、同じ設定ですか。

管理者の設定が優先される場合があります。仕事や学校のアカウントについては、管理者に確認してください。

ChatGPTやClaudeにも、同じような設定がありますか。

設定の名前や場所は、サービスごとに違います。それぞれの公式ページや、ヘルプで確認してください。

まとめ

Geminiとの会話を、学習や改善に使わせないための設定は、「設定とヘルプ」の「アクティビティ」で、保存をオフにすることです。オフにしても、会話は最長72時間、アカウントに保存されると、公式ヘルプに書かれています。

また、履歴を見返せなくなる点や、仕事・学校のアカウントでは管理者の設定が優先される場合がある点も、知っておきましょう。設定とあわせて、住所や口座番号などの大切な情報を、そもそも入力しない習慣をつけることが、いちばん確実な対策です。まずは、アクティビティの画面を開いて、現在の設定を確認することから、始めてみてはいかがでしょうか。

公式情報の確認先

設定の画面や仕様は変わることがあります。内容は、2026年10月2日時点の情報に基づいています。