会議や打ち合わせの内容を録音すると、AIが文字にして、要約までしてくれる。そんな「AIボイスレコーダー」が、店頭でも見かけるようになりました。ただ、価格は2万円台から3万円台と、ちょっとした買い物ではありません。「本当に自分に必要なのか」「どれを選べばよいのか」と、迷う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、AIボイスレコーダーを買う前に確認したい5つのポイントと、主な製品の考え方を整理します。なお、この記事は私が製品を使った感想ではなく、メーカーの公式情報と、2026年9月までに公開された報道・比較記事をもとにした紹介です。製品の優劣を決めるものではありません。価格やプランは変わりやすいため、購入前に必ず公式ページで確認してください。

AIボイスレコーダーとは

AIボイスレコーダーは、録音した音声をスマホアプリなどを通じてクラウドに送り、AIで文字起こし・要約・話者の区別などを行う製品です。多くは、カードやクリップのような小型の本体と、専用のアプリ、そして月額または年額のプランがセットになっています。

主な製品のイメージを、公開されている情報から整理すると、次のようになります。

製品価格の目安特徴
Plaud Note Pro30,800円(税込・希望小売価格)カード型。最大5m先の声まで収音、最大50時間の連続録音、画面付き
Plaud Note27,500円カード型。1対1の打ち合わせや通話向けの標準機
Plaud NotePin S28,600円ピンやネックレスなどで身につける、ハンズフリー型
Notta Memo23,500円薄型のカード型。メーカーが精度や多言語対応をうたう

価格はPlaudの公式ブログの情報と、2026年9月時点の調査によるものです。セールで下がることもあります。Notta Memoの精度などの数字は、メーカーの公称値であり、第三者が同じ条件で検証した結果ではない点にご注意ください。

買う前に確認したい5つのポイント

1. どんな場面で録音したいか

対面の打ち合わせ、電話、オンライン会議、講演の聴講。場面によって、向く製品が変わります。たとえば、電話の録音に対応しているか、離れた席の声を拾えるか、身につけたまま歩き回れるか、などです。逆に、会議の大半がオンラインの方は、ZoomやTeamsなどに、すでにAIによる議事録の機能がある場合もあります。専用の機器が必要かどうか、一度考えてみましょう。

2. 本体以外に、毎月・毎年かかる費用

ここは、いちばん見落としやすい点です。Plaudの場合、本体を買うと、月300分までは無料で文字起こしができます。それ以上使うには、有料プランが必要です。調査した時点(2026年9月)の価格は、次のとおりでした。

プラン料金月間の文字起こしの枠
Starter無料(本体購入で付属)300分
Pro年額16,800円(月あたり約1,400円)1,200分
Unlimited年額40,000円(月あたり約3,333円)無制限(1日最大24時間)

月300分は、1時間の会議なら週に1回ほどで使い切る量です。たくさん使う方は、本体の価格に、年額のプランを足した金額で考える必要があります。たとえば、Plaud Note Proの定価(30,800円)に、Proプラン(16,800円)を足すと、初年度は47,600円です。2年目以降も、年額のプランの費用はかかります。

3. 集音のしやすさと、形

収音できる距離や、連続で録音できる時間は、製品によって違います。会議室のように広い場所で使うのか、机の上で1対1の打ち合わせをするのかを考えて、選びましょう。持ち歩くとき、ポケットや手帳に入る大きさかどうかも、毎日の使いやすさに関わります。

4. 録音データの扱い

多くの製品では、録音した音声をクラウドに送って、AIで処理します。Plaudは、公式に、ユーザーのデータをAIモデルの学習には使用しないと明記しています。ただし、勤務先の会議を録音する場合は、勤務先が社外のクラウドへの保存を禁じていることがあります。使う前に、勤務先のルールを確認しましょう。

5. 相手に伝えて、同意をとる

商談や面談、取材などで相手の声を録音するときは、あらかじめ録音すると伝えて、了承を得るのが基本です。機器を使うマナーとして、また、信頼を保つためにも、大切なことです。

スマホの無料アプリで足りるか

文字起こしができるスマホのアプリは、無料で使えるものもあります。月に数回、会議をスマホで録音するだけなら、専用の機器は不要かもしれません。専用の機器のよさは、録音中に電話がかかってきても止まらない、スマホのバッテリーを使わない、会議中にスマホに触らなくて済む、といった運用面にあります。まず無料のアプリで試して、足りない部分を感じてから、専用の機器を考えるのも一つの方法です。

つまずきやすい点

  • 買ったのに、すぐに無料の枠を使い切った: 月の枠は、録音した時間で数えられます。使う時間の目安を、買う前に計算しておきましょう
  • オンライン会議の音声がうまく録れない: 本体だけでは、パソコンの内部の音声を直接取り込めない製品があります。専用のアプリを使う方法があるかを、公式ページで確認してください
  • 専門用語を、間違えて文字にされる: 精度はメーカーの公称値であり、環境や話し方でも変わります。重要な内容は、必ず自分で確認しましょう

よくある質問

どれがいちばんおすすめですか。

使う場面と、予算で変わります。この記事は、製品の優劣を決めるものではなく、選ぶときの目安を整理したものです。まず、5つのポイントのうち、自分にとって大切な点を決めましょう。

月額の料金は、いつまで払うのですか。

プランの種類で違います。多くは、有料プランを使い続ける間、年額または月額の費用がかかります。契約の期間や解約の方法は、公式ページで確認してください。

録音するときに、相手に伝える必要はありますか。

相手の同意なく録音すると、トラブルになることがあります。法律の判断が必要な場合は、専門家にご相談ください。ここでは、実務上のマナーとして、事前に伝えることをすすめています。

まとめ

AIボイスレコーダーを選ぶときは、使う場面、毎月・毎年の費用、集音と形、データの扱い、相手の同意の5つを確認しましょう。本体の価格だけで判断せず、有料プランを含めた総額で考えるのが大切です。

月に数回しか使わない方は、まず、スマホの無料アプリを試してみるのも手です。会議が多く、文字起こしと要約に時間がかかっているとお感じの方は、公式ページで最新の価格とプランを確認して、検討してみてはいかがでしょうか。

公式情報の確認先

価格やプランは変わりやすいため、購入前に公式ページで確認してください。内容は、2026年10月3日時点の情報に基づいています。